地上カメラの設置

ハイライトシーンを演出する

VRM では、独立した部品として、任意の位置に配置可能なカメラ(地上カメラ)が用意されています。 バージョン2では、自動追尾とズームアップ&ズームアウトで、 レイアウト上を走る列車の迫力ある姿を楽しめましたが バージョン3 では、これに「列車が接近したらカメラを切り替える」機能が追加されています。

これは、運転中の列車が、カメラ位置に接近すると、 自動的にそのカメラの視点に切り替わるというもので、自動追尾と併用することで、 レイアウト上のここぞというハイライトシーンを印象的に演出することができます。
(設定方法は、マニュアル 4-1-6「カメラエディタ」を参照のこと)

効果的に配置することで、制作したレイアウトの魅力が、いっそう引き立つことでしょう。 ただ、欲張ってあちこちに多数配置するよりは、ポイントを絞って 1〜2か所程度とするのがベターだと思われます(レイアウトの規模にもよるでしょうが)。 ここはディレクターのセンスが問われるところです。:-)

スクリーンショットを撮影する

地上カメラを、レイアウト上の適当な場所に置いておくと、 スクリーンショットの撮影の際、便利です。 (撮影の方法は、マニュアル「スクリーンキャプチャー」の項目を参照)

バージョン3 になって、カメラモードの構成が変更された関係で、 「フライスルーカメラ」モード(またはその他のモード)を使用して、 レイアウト上のシーンを撮影すると、列車の名称や運行速度などの情報が 画面左下に表示されてしまいます。(図1) 列車の走行中のダイナミックなシーンを撮影したつもりが、 実は列車は 0km/h すなわち停止状態であることが容易にばれてしまいます(笑)。 まあ、キャプチャーした後に、トリミングするという方法も、あるのですが。

図1
図1: 列車情報の表示

地上カメラを使用すると、これらの情報が表示されないので、 レイアウトのハイライトシーンを、雰囲気を損なうことなく、 キャプチャーすることができます。 なお、列車ごとの各カメラモード同様に、仰角・俯角・方向転換のほか、 レイアウト内の自由な移動も可能になっています。 (テンキーの5で、初期の位置に戻ります)

自動追尾機能

以下はバージョン2で確認した内容ですが、バージョン3においても、 ある程度共通する部分があると思われますので、掲載しておきます。

カメラの反応

自動追尾は、列車がカメラからの距離 500mm に接近したときに開始し、 最接近地点を通過後、しばらくして追尾を終了します(図2)。 (しばらくというのが、カメラ相対の角度で何度移動した後なのか、列車自体の移動距離なのか、 未確認なのですが) 追尾終了後、しばらくの時間、カメラは固定状態になり、 列車が走り去る方向を向いています。追尾開始〜終了〜固定解除 までの間は、 カメラ視点の移動などのキー入力は無効になります。

図2
図2: 自動追尾の開始と終了

これを時系列順に並べてみると、以下のようになります。

距離500に接近
↓ 追尾開始&ズームアップ
最接近
↓ 追尾継続&ズームアウト
+α(詳細不明)
↓ 追尾終了&カメラ固定モード
一定時間後?
↓ カメラ固定解除

特殊なケース

ちなみに、円形にカーブレール(半径500mm以下のもの)を敷いて、 その中心の正確な位置に (直接座標を数値入力して) カメラを配置すると、 列車は、一定の相対距離をキープした状態で走り続けることになるわけですが、 さてカメラの挙動はというと……

やはり、このようなケースでは、カメラはずっと列車を追尾し続けます。ただし、 列車の側面の1点(1方向)をアップで追い続けるだけになりますので、絵としては面白みに欠けますが。

また別のケースとして、一つのカメラに対して、最接近の地点 (距離の極小値と呼んだほうが正確かもしれません)が複数ある場合(図3)、 追尾開始後、最初の極小値の地点を通過 +α の後、一旦追尾が終了します。

極小値〜追尾終了〜カメラ固定解除 の終了後に、第2の極小値の地点を通過する場合は、 カメラはこれ対して、500mm以内に接近した地点から、再度追尾を開始します。

極小値〜追尾終了〜カメラ固定解除 の途中で第2の極小値の地点を通過する場合は、 カメラはこれに反応せず、自動追尾は再開されません(図4)。 これは、列車がこの間、常に 500mm の範囲内を走行していても同様です。 図4のパターンでは、第2の極小値である B 地点の前後で、2度めの追尾は行われません。

図3
図3: 極小値が複数ある例
図4
図4: 相対距離の推移パターン(概念図)

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